自由学園明日館 休日見学
2010年 03月 17日
休日見学は月一回しかないので、タイミングが合ってよかったです^^ と言っても、フランク・ロイド・ライトが設計したということで名前は知っていたものの どんな建物なのかまったく知識がなかったので 職員さんによるガイドツアーに参加してお話を聞いてきました。 学校と言っても小さい建物だし、30分くらいかな~と思っていたらみっちり1時間半! お話してもらった内容を忘れないうちに、ここに書いておきたいと思います。 (忘れっぽいので、間違ったこと書いてたらごめんなさい) 1921年に建てられ、2001年に保存修理工事が行われたんですが、 修理前はほんとにボロボロだったらしいです。 床が高くなっていないから湿気で傷んでいたり、屋根もたわんでしまっていたり・・・ だから一度骨組みだけの状態にして、補強してから なるべく以前と同じような状態に戻したんだそうです。 ちょっと暗くてわかりにくいですが・・・ 食堂として使われていた場所です。 ちなみに食事は毎日生徒が 自分たちで作っていたらしい! この存在感のある照明は、 設計段階ではここにはなかったそうですが、 ライトが現場を見て、思ったより天井が高く ガランとして見えたので、 急きょこのような 大きな照明をつけることにしたらしいです。 これを一晩でデザインしたというから、 さすが・・・ 奥の方は今は小部屋みたいなのがついてますが、建築当初は全面ガラスだったそうで、 当時の写真を見せてもらったんですが、かなり素敵でした。 ガラスの向こう側はテラスになっていて、生徒が入りきらなくなると そこで食事もしていたようです。 最初は食堂専用の椅子はなく、教室の椅子を 毎回食堂まで持ってきていたらしいんですが、 やっぱり専用の椅子があった方が いいだろうということになり(そりゃそうだ) ライトの愛弟子、遠藤新がデザインしたのが この椅子。 規格寸法の木材を用いることで 安くあげたんだそうです。 だから座面も大きな一枚の板ではなく、 二枚の板を隙間を空けて並べたもの。 背もたれの板も同じ幅なんだそうです。 テーブルも同様に、板を二枚並べたものです。 アクセントになっている赤色は、 ライトが日本の朱肉の色が気に入って、 よく用いてた色だそう。 この建物は今は結婚式場としても使われていて、この食堂で食事もするので 大人が長時間座るにはこの椅子は小さ過ぎるということで 今は大きめのもの(右の椅子)を作って使っているそうです。 左奥にある柱、設計ではもっと右側にあるはずなんだそうですが、 どうやら建設中に、ここだと邪魔だからという理由で 勝手に?位置が変更されてしまったらしい( ̄□ ̄;) (写真にはありませんが手前の柱も同じ状態です) 今は補強されてるんだと思いますけど・・・ 他にも部屋が暗いからと言って予定外の窓が開けられていたり(特に補強もせず) 一本通してなきゃいけない柱が二本継がれたものだったり かなりいい加減なところがあったみたいです^^; ちなみにこの部屋に黒板があるんですが、 黒でなく緑色の黒板を最初に使い始めたのがここなんだとか。 * * * * * * * * とても1時間半分もは書ききれませんが、 説明していただいたのはだいたいこんなところです。 ガイドツアーには40名くらい参加していました。 冬の夜間見学のときには暖炉に火が入れられるそうで、 職員さんもおすすめしていたし見てみたいなぁ~。 もうすぐ桜見学会というのも始まるそうです。 日本で見られるライトの建築はあまりないので、ぜひ!
by ariair
| 2010-03-17 15:44
| たてもの
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