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たべもの×たてもの
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お菓子作り×建築鑑賞

by ariair
自由学園明日館 休日見学
池袋にある自由学園明日館(みょうにちかん)の見学に行ってきました!
休日見学は月一回しかないので、タイミングが合ってよかったです^^
と言っても、フランク・ロイド・ライトが設計したということで名前は知っていたものの
どんな建物なのかまったく知識がなかったので
職員さんによるガイドツアーに参加してお話を聞いてきました。
学校と言っても小さい建物だし、30分くらいかな~と思っていたらみっちり1時間半!
お話してもらった内容を忘れないうちに、ここに書いておきたいと思います。
(忘れっぽいので、間違ったこと書いてたらごめんなさい)

自由学園明日館 休日見学_f0101619_15233438.jpg
建物は手前の校庭をコの字型に囲むような形をしてます。
1921年に建てられ、2001年に保存修理工事が行われたんですが、
修理前はほんとにボロボロだったらしいです。
床が高くなっていないから湿気で傷んでいたり、屋根もたわんでしまっていたり・・・
だから一度骨組みだけの状態にして、補強してから
なるべく以前と同じような状態に戻したんだそうです。


自由学園明日館 休日見学_f0101619_143024100.jpg
ちょっと暗くてわかりにくいですが・・・
食堂として使われていた場所です。
ちなみに食事は毎日生徒が
自分たちで作っていたらしい!

この存在感のある照明は、
設計段階ではここにはなかったそうですが、
ライトが現場を見て、思ったより天井が高く
ガランとして見えたので、
急きょこのような
大きな照明をつけることにしたらしいです。
これを一晩でデザインしたというから、
さすが・・・


奥の方は今は小部屋みたいなのがついてますが、建築当初は全面ガラスだったそうで、
当時の写真を見せてもらったんですが、かなり素敵でした。
ガラスの向こう側はテラスになっていて、生徒が入りきらなくなると
そこで食事もしていたようです。

自由学園明日館 休日見学_f0101619_14451339.jpg最初は食堂専用の椅子はなく、教室の椅子を
毎回食堂まで持ってきていたらしいんですが、
やっぱり専用の椅子があった方が
いいだろうということになり(そりゃそうだ)
ライトの愛弟子、遠藤新がデザインしたのが
この椅子。
規格寸法の木材を用いることで
安くあげたんだそうです。
だから座面も大きな一枚の板ではなく、
二枚の板を隙間を空けて並べたもの。
背もたれの板も同じ幅なんだそうです。
テーブルも同様に、板を二枚並べたものです。
アクセントになっている赤色は、
ライトが日本の朱肉の色が気に入って、
よく用いてた色だそう。

この建物は今は結婚式場としても使われていて、この食堂で食事もするので
大人が長時間座るにはこの椅子は小さ過ぎるということで
今は大きめのもの(右の椅子)を作って使っているそうです。




自由学園明日館 休日見学_f0101619_15144843.jpg
こちらは教室です。
左奥にある柱、設計ではもっと右側にあるはずなんだそうですが、
どうやら建設中に、ここだと邪魔だからという理由で
勝手に?位置が変更されてしまったらしい( ̄□ ̄;)
(写真にはありませんが手前の柱も同じ状態です)
今は補強されてるんだと思いますけど・・・
他にも部屋が暗いからと言って予定外の窓が開けられていたり(特に補強もせず)
一本通してなきゃいけない柱が二本継がれたものだったり
かなりいい加減なところがあったみたいです^^;
ちなみにこの部屋に黒板があるんですが、
黒でなく緑色の黒板を最初に使い始めたのがここなんだとか。

* * * * * * * *

とても1時間半分もは書ききれませんが、
説明していただいたのはだいたいこんなところです。
ガイドツアーには40名くらい参加していました。
冬の夜間見学のときには暖炉に火が入れられるそうで、
職員さんもおすすめしていたし見てみたいなぁ~。
もうすぐ桜見学会というのも始まるそうです。
日本で見られるライトの建築はあまりないので、ぜひ!

by ariair | 2010-03-17 15:44 | たてもの